過失割合とは

    ■ 過失相殺
民法 第七百二十二条 (損害賠償の方法及び過失相殺)
第四百十七条の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。
2  被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

事故についての損害を公平の原則に基づき、加害者と被害者が公平に分担するために、被害者にも過失がある場合、 加害者の損害賠償額を被害者の過失に応じて減額する事。

    ■ 事故事例@
当事者
過失割合
賠償金額
受取金額
支払金額
自己負担
総合計
相殺
30%
15万円
10万5千円
9万円
4万5千円
13万5千円
1万5千円
70%
30万円
9万円
10万5千円
21万円
31万5千円
△1万5千円


@ 甲は自車の修理金額が150,000円であるが乙に70%の過失があるため150,000×0.7=105,000を乙から受取る。
A 甲の自己負担は150,000-105,000=45,000となる。
B ただし、甲は乙に修理金額の30%を支払わなければならない。300,000×0.3=90,000
C 甲は45,000+90,000=135,000を負担する事になる。
D 乙も同様の計算をし210,000+105,000=315,000を負担する事になる。
E 結果、乙が甲に対して15,000を支払うことになる。(乙が甲の修理金額のうち15,000を負担した事になる。)

   ■ 事故事例A
当事者
過失割合
賠償金額
受取金額
支払金額
自己負担
総合計
相殺
20%
10万円
8万円
18万円
2万円
20万円
△10万円
80%
90万円
18万円
8万円
72万円
80万円
10万円


事故事例Aの場合は甲の過失割合が20%であり、自車の修理金額が10万円にも関わらず甲の支払総合計は20万円となる。
これは被害者にも関わらず2倍の金額を支払う事になり、被害者としては納得できないが、これが過失相殺の計算となる。
このような場合は、自損自弁で対応するような交渉が必要だと思います。

片賠方式
過失割合が甲:乙=0:80の場合、甲は対物保険を使わず、乙に対して賠償しない方式
乙は甲の賠償総額の80%を負担し、残りの20%は甲自身が負担するというもの
甲は対物保険を使わないため等級が下がらない。