オートバイの事をなぜ単車と言うのか?

■ 元々はサイドカーがついていた。

側車 単車
左図はロシア軍のために同じ連合国であるイギリスが1917年に製造したもの。
右図は1894年製の1488ccの水冷2気筒エンジンを積んだオートバイ。

サイドカーの発祥は、19世紀初頭のヨーロッパ(イギリス・フランス)と言われている。
まだ道路舗装がされていない当時、2輪で走行する事は転倒する危険性があるため、
転倒防止・安定した走行・利便性と荷物の可搬を実現するために考案されたとも言われている。
当初、サイドカーは「スリーホイラー」とも呼ばれ、その名の通り、三輪バイクのようなものが原型。
第1次世界大戦前後から、欧米では軍用にサイドカー付きオートバイ
(motorcycle with sidecar、略してサイドカーとも)を採用した。
第1次世界大戦から第2次世界大戦初期にサイドカーの性能は頂点に達し、
当時ナチス・ドイツは軍用四輪自動車が慢性的に不足していた。
その四輪自動車の数量不足を補うために生産コストが安く、兵員3人が乗れ、
機動力があり、自動車よりも安価で簡便であったサイドカーを採用した。
その後、道路舗装や道路環境が改善されサイドカー(側車)を外した2輪のモーターサイクルが登場した。
側車がないモーターサイクルをソロと呼んでいたため、
和訳して単車と呼んだり、側車がない単体のモーターサイクルのことを「単車」と呼ぶようになった。
オートバイの歴史
1883年にガソリン機関を発明したドイツ人のゴットリープ・ダイムラーが、1885年にオートバイの特許を取得。
その1年後、1886年に稼働させることに成功した。
商業製品としてのオートバイは、1894年にドイツのヒルデブラント&ボルフミュラー(H&W)社が量産に成功。