交通違反は犯罪か?

特定違反行為や無免許運転・無保険運行等(非反則行為)を犯した場合は、交通反則通告制度は適用されず
直接公判又は略式裁判(ほぼ有罪となる。)となり、
有罪判決となれば犯罪(法によって禁じられ刑罰が科される根拠となる事実・行為をいう。)となる。
禁錮 刑事施設に拘置する自由刑(刑法第13条)・罰金 原則一万円以上の財産刑(刑法第15条)が確定すれば犯罪者である。
では、時速 30km/h未満の速度超過・車間距離不保持・指定場所一時不停止等の交通違反の
点数が3点以下である軽微な違反(反則行為)は犯罪者となるのか? 速度超過違反を例にあげ考察してみる。


(最高速度) 第二十二条
車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては
政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。
(罰則) 第百十八条第一項第一号、同条第二項
第百十八条  次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
一  第二十二条(最高速度)の規定の違反となるような行為をした者

2 過失により前項第一号の罪を犯した者は、三月以下の禁錮又は十万円以下の罰金に処する。

道路交通法は特別刑法(犯罪およびそれに対する刑罰を規定する法律であって、刑法(刑法典)以外のものをいう。)
の一種であり、行政刑法(行政法規における義務違反に対して刑罰を科すものである。)に分類される。
よって、原則、時速30km/h未満の速度超過であっても道路交通法第百十八条の規定により犯罪者となるが、
軽微な違反においては交通反則通告制度が適用されるため、反則金をば一定期日までに納付すれ法律に定める反則金を
納付することにより、その行為につき公訴を提起されない(起訴)。公訴を提起されないという事は起訴されないという事であり、
犯罪者でなはない。ただし、告知書による仮納付及び通告書による納付をしなかった場合においては
本来の手順である刑事事件として扱われ刑事裁判の手続きをとる事になる。
交通違反の場合、ほぼ不起訴となるが起訴となり有罪判決が確定すれば犯罪者となる。
また、道路交通法第七十一条の三(普通自動車等の運転者の遵守事項)及び
第七十一条の四(大型自動二輪車等の運転者の遵守事項)第一項・第二項については罰則が存在しない。

交通違反であっても広義では、犯罪者であるという認識を持つべきである。