軽油とディーゼルの違いとは?

■ 軽油とディーゼルの違いについて

ガソリンエンジンとは言うが、軽油エンジンとは言わずディーゼルエンジンと呼ぶ。
なぜか?
軽油とディーゼルの違いについて説明します。
● ディーゼルとは
ドイツの技術者ルドルフ・ディーゼルが発明(1892年に発明され、
1893年2月23日に特許取得)したレシプロエンジンで、
発明者の名前から由来しディーゼルエンジンと呼ぶ。
ディーゼルエンジンは熱を加えたときの自然発火(着火)を利用して、始動させます。
燃焼室内の圧縮比を高くし、空気だけを吸入・圧縮し高温にして自然着火しやすいようにしている。
ディーゼルエンジンは、圧縮比は20前後になっている。
ちなみにガソリンエンジンの圧縮比は11以下になっている。
このディーゼルエンジンの燃料として使用するのが、軽油となる。
よって、エンジンの構造をディーゼルと呼び、燃料を軽油となる。
ちなみに、昭和29年 国語審議会報告 『外来語の表記』の2において、
外来語をかながきする場合、さしつかえないかぎり、「ティ」・「ディ」の代わりに
「チ」・「ジ」と書くとされていため、改正されるまではは「ジーゼルエンジン」と表記していた。
平成3年 内閣告示第2号 『外来語の表記』の4において、
ティ」「ディ」は,外来音ティ,ディに対応する仮名である。
〔例〕ティーパーティー ボランティア ディーゼルエンジン ビルディング
とされているので、平成3年以降は「ディーゼルエンジン」と呼ぶ。
広辞苑においても、「ジーゼル」を調べると「ディーゼル」を参照の事と記載されている。

● ガソリンエンジンとは
ゴットリープ・ヴィルヘルム・ダイムラーとヴィルヘルム・マイバッハは
1885年に二輪車に取り付けた熱管式ガソリンエンジンの特許を取得した。
一方、カール・ベンツが電気式ガソリンエンジンを開発し、
三輪自動車「パテント・モートルヴァーゲン」を作り上げ、
1885年に試運転に成功し、1886年に特許が認められた。
以上の事からガソリンエンジンをベンツエンジンと言っても良いように思えるが
ダイムラーらが先にガソリンエンジンの基礎を築いていた事から、
ガソリンエンジンをベンツエンジンとは言えなかった。
よって、ガソリンエンジンは発明の名前にちなんだ名称ではなく、ガソリンエンジンと言う。